馬鹿って??

昨日、何気なくテレビを見ておりましたら「○○の泉」とかの番組で

「馬鹿って、馬と鹿ではどちらが馬鹿なのか?」だったかでとんでもなく

馬鹿馬鹿しい、実験?と申しましょうか、・・・行っておりましたよね。


いや〜、大変面白〜うございました。

ご覧になられた方もおられるのではないでしょうか。

実に、今風で面白い番組ですね。  あの、「へえ〜、へえ〜」って言うボタンを

押すのがとても馬鹿馬鹿しくって・・・・・  楽しそうですよね。・・・


でも、「馬鹿」ってそんな意味じゃないですよね。

と、言う事で今回は「馬鹿」を考えて見ましょう。

多分、皆さんがお考えになる「馬鹿」とは違った意味があるみたいですよ。


お題は、「馬鹿」


それでは前回同様、「おそまつ君」と「しっかり君」の登場です。     パチパチパチ・・・

  (「おそまつ君」と「しっかり君」を知らない方は前回の記事(国語辞典・・)をご覧あれ。)

では、「おそまつ君」から、

p1111の中段に・・・(おぉ〜〜、1が4つも揃ったよ。・・ちいさな、し・あ・わ・せ〜〜)

                   (これだからおそまつ君がすきなんだなあ〜)


    ばか[馬〈鹿] [雑語形容詞「はかなし」の語根の強調形]

             @記憶力・理解力の鈍さが常識を超える様子。

               また、そうとしか言いようの無い人。  云々・・・・

             A社会執念としての常識にひどく欠けている△こと(人)   云々・・・・

             B不合理さ・つまらなさが常識を超える様子だ。       云々・・・・


なんですか、今回はとても詳しく書かれていますよ。

でも、この「馬鹿」の項目の右となりの「破瓜」(はか)ってのに目が行ってしまうのは

あっしだけでしょうか?


では、次に「しっかり君」を見てみましょう。

p1912の中の下段に・・・いささか、拍子抜けするくらい簡単に書かれていますよ。


       ばか[馬鹿・莫迦] (梵語moha(慕何)、すなわち痴の意、

                   またはmahallaka(摩訶羅)、すなわち無知の意からか。

                   「馬鹿」は当て字)

                           @おろかなこと。また、その人。愚。愚人。あほう。

                     〈文明本節用集〉

                           A取るにたりないつまらないこと。無益なこと。  云々・・

                           B、C・・・云々・・・


「しっかり君」では、「馬鹿」の項目以外にも「馬鹿−−」等の項目がたくさんございます。

面白いですよ。みさなんも辞書を楽しみませんか?  ハハハ・・・・


まずまず、今回は「おそまつ君」も「しっかり君」も大差ございませんでしたね。


さて、本題はここからでございます。

「しっかり君」では「馬鹿は当て字」とありますが、〜

そんな事を言っちゃあ〜〜〜、あ〜た〜、

梵語を漢字にしたものはすべて、当て字じゃ〜あないですか!


そうではなく、問題は何故、「馬」と「鹿」という字なのか!!  と、いう事なのです。

えっ、ご存知?・・・そういう方は読み過ごしてくださいなあ〜


さて、さて・・・講釈のはじまり〜、はじまり〜〜


時は、秦の始皇帝が死んで二世皇帝「胡亥」(こがい)の頃の話でございます。

世の常でございましょうか、いつの世も二代目と申しますのは苦労知らず、と申しましょうか

世間知らずと申しましょうか、実に愚か者が多いように思われますね。

(いえいえ、他意はございません。ハハハ)


この二世皇帝の胡亥でございますが秦が危ういと申しますのに日々、酒池肉林、

夜な夜な遊びまくっておりました。

 (あっしも酒池肉林ってえやつをやってみてえ〜もんでい〜)

まっ、これも胡亥だけが悪いのではございませんで「趙高」(ちょうこう)と言う内官が悪知恵が働くのでございます。

胡亥も人を見る目が無かったのでございましょうね。

胡亥はこの内官の趙高に政治をまかせきりにしていたのでそれを良い事に趙高は自分の意に

そぐわない者にぬれぎぬを着せてはひそかに処分していたのでございます。

  (くわばら、くわばら)

そして

この趙高、権力ほしさに丞相の「李斯」(りし)に謀反あり! と胡亥にちくり、李斯の一族を

捕らまえて皆殺しにしてしまったのでございます。


この悪知恵のはたらく趙高に胡亥はなんと、! 「謀反を未然に防いでくれた。」と、丞相の位を

与えてしまったのでございます。

まんまと趙高にしてやられたのでございますね。

(この趙高でございますが元は「宦官」(かんがん)という去勢した小役人で地位は低うございました。

それが、「丞相」という大臣に任命されたのでございますからさぞかし、有頂天になったのでしょうね。)


ある日、趙高は自分がどれほどの権威があるか、を試してみたくなりました。

で、「鹿」を連れてきて皇帝の胡亥に献上したのでございます。

そのとき、趙高はこのように申したそうでございます。


趙高  「陛下に馬を献上いたします。」

         と、鹿を見た胡亥は

胡亥  「趙高よ。何を戯れておる。それは鹿ではないか。」

        鹿を引き連れ、悪びれもしない趙高は、あたりの者どもを一瞥し、

趙高  「さようでございましょうか。   さて、さて、その方たちにはこれがどの様に見えるか。」

        と、周囲の役人たちに尋ねてみました。

     ある者は胡亥について「鹿である!。」と言い、またある者は趙高の振舞いに恐れをなして、

     「それは、馬でございます。」と、・・・・

で、

この場は、趙高の戯言で胡亥も一笑して終わったのでございますが、その夜

趙高に逆らって「鹿である。」と言った者たちは皆、ことごこく処刑されてしまったのでございます。

それ以後、趙高に逆らう者はいなくなったそうでございます。


と、言う事で「馬鹿」とは本来は「正直者」の事だったようですね。

今では、その使い方も意味も違っていますが・・・・


でも、今でも「馬鹿正直」だとか、

「正直者は馬鹿を見る」など、・・・その片鱗がうかがえます。



さて、みなさん問題でぇ〜〜すぅ。


いままで、「馬」と「鹿」、・・・何回、出たでしょう〜〜か??


と、

おあとがよろしいよ〜で、



ついででございます。

ぬれぎぬ」について、調べてみました。

      濡れ衣[ぬれぎぬ]

             「おそまつ君」 p1077の下段

                         実際には犯していない罪    云々

         「しっかり君」 p1859の上段

                 @ぬれた着物   云々

                         A根も葉もない浮名やうわさ。   云々

                         B無実の罪    云々

で、

これではまともすぎて、面白くないのでその語源を紹介しましょう。

   (ここでは、別の辞書を調べます。名前を「ご隠居さん」とでも付けておきましょう。)

では、「ご隠居さん」の登場で〜〜す。・・・・・・パチパチパチ


ぬれぎぬ(濡れ衣)

p882の下段に


継母が無実の継娘を、漁夫の海水に濡れた衣を証拠に密夫がいると

実父に告げ口したという伝説 [古今集注・後選集正義]



かずく(水中にもぐる)海人は皆濡れ衣を着ており、また無実の罪をおわせることを

かずけるというところから言うようになった[俚言集覧]


他にも諸説あるそうです。


おそまつ。