| 子供の国語辞典が信じられない?!!2004.4.21 | |||
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| いつもの喫茶店での話。 備え付けの週刊誌に目を通しながらコーヒーをすする。 週刊誌の記事は相変わらずの「イラク戦争」関連とご多分に漏れず「芸能界」の面々のゴシップ記事である。
そこに発見した記事は「××さん、○○の御曹司と・・・・」の記事、 「なあ〜、これ、ちょっとおかしいんとちゃうん。?」と、あっしが美人ママにカウンター越しに聞く。 (上の言葉を通訳しますと「ねえ、これ、まちがってない?」・・・・でしょうか?) (ちなみに上の言葉をあっしのパソコンで漢字変換しますと「なア〜、これ、ちょっとお菓子印と茶運。?」 と、変換されます。・・・面白いですね。退屈しませんね〜。アホっかちゅうねん。) 美人ママ 「何が?・・・・」 あっし 「この御曹司って、この人、長男とちゃうん??」・・・・・(御曹司=おんぞうし) 美人ママ 「えっ、長男やったら、あかんの〜?」 あっし 「そら、そ〜やがな〜、御曹司ってえのは長男以下のことや。」 ・・・っと、落語によく出てくるわけ知り顔の大家さんみたいな口調で・・・ 美人ママ 「ふ〜〜んん、・・じゃあ、長男は、なんなん???」 あっし 「御総領って、言うんや。 」・・・・(御総領=おんそうりょう) 「そもそも御曹司ってえのは・・・・・・ ・・・・・」
と、わけ知り顔の大家さんよろしく、講釈が始まります。
さてさて、 講釈はさておき、家に帰りまして本当にそうだったか?心配?になりまして国語辞典を取り出しました。 まず、子供が使っていました「新明解 国語辞典 第五版 (特装版)」1998年4月15日第9刷発行 ○○堂 」 で、調べる事にしました。
最初に、「曹司」(ぞうし)で調べる。 p801中段の「壮士」(そうし)から始まり、同下段の「増資」(ぞうし)で終わる。 ない、「曹司」がない。 で、今度は「御曹司」(おんぞうし)で調べる。
ありました。(こんな時って、ちょっぴり感動しますよね。ちいさなしあわせ〜〜) p200中段に おんぞうし [御《曹司]@公家(クゲ)の部屋住みの子。 A源氏の嫡流の部屋住みの子。 B名門の子息。長男。 [表記]「御《曹子とも書く。 ガッビ〜〜〜ンン。うっそだろ〜〜〜〜う。(Bの長男) 間違っている。そんなはずはない!!!。 あっしは直感でこの辞典が間違っていると思いました。 で、今度は「広辞苑 第三版 」で調べる事にしました。
まずは、「御曹司」(おんぞうし)で調べてみました。 しっかりとありました。 p372の中の下段に おん-ぞうし [御曹司・御曹子](「曹司」は部屋の意) @堂上家(どうじょうけ)の部屋住みの子息の敬称。 A(平家の公達に対して)源氏の嫡流の子息の敬称。 B名門、知名人の師弟。 で、今度は「曹司」(ぞうし)を調べることにしました。 ありました。流石であります。これこそが国語辞典の王道であります。ばんざ〜い ぞう-し [曹司]@宮中または官署などの官吏または女官の用部屋。 また、貴族や武家の邸宅内で師弟に与えられる部屋。つぼね。へや。・・云々 B(「曹司住み」の略から)部屋住みの公達(きんだち)。 武家の嫡流の部屋住みの子。・・・・・云々 と、ありました。
そう、これがあっしが先人から(先生)聞きかじった意味で御座います。
「曹司」とは、もともとは部屋の事で、「曹司部屋」とは、武家などの邸宅内にある師弟に与えられた部屋の事なのです。 で、
では、「部屋住み」を探してみましょう。
まずは、おそまつ君辞典から・・・(これ以後、前記、最初の辞典を「おそまつ君」と命名いたします。)
なんと、なんと!!!・・・ありました。 「おそまつ君」p1269の上段 へやずみ [《部屋住]@江戸時代、長男で、家督を相続する以前の身分。 A江戸時代、武家社会、次男以下で家督相続の出来ない身分。
では、「しっかり君」では、どうでしょうか?(これ以後、前記の後の辞典を「しっかり君」と命名しましょう。)
「しっかり君」p2163の下段に へや-ずみ [部屋住]嫡男のまだ家督を相続しない間の身分。 また、次男以下で分家・独立せず親や兄の家に在る者。 曹司住(ぞうしずみ)
ここでは、「おそまつ君」も「しっかり君」もまずまず、・・でありましょう。 で、今度は、 前記、「しっかり君」の「曹司」の意味から、 @貴族や武家の邸宅内で師弟に与えられる部屋 の、邸宅内に注目してください。 これには、どのような意味があるのでしょうか?
あっしの職業は、屋根屋で御座います。いわゆる、建築関係で御座いますね。 で、これを建築学的に考えて見ましょう。・・いえ、いえ、そのようにたいした事ではございません。
まず、「邸宅内」とは、・・・その屋敷内ということで家の中と言う意味では御座いません。 「貴族や武家の邸宅内」と、言う事から邸内には複数の建物があることは明白であります。
町屋のたいそうな家で申しますと中心となる家、「母屋」(おもや、(主家とも書く))があり、 使用人達が住まう別棟の家があり、仕事部屋や、納屋があり、何々蔵があり、「離れ」があり、 「隠居部屋」なんぞと呼ばれた家も御座います。また、粋人などは「茶室」なんぞもこさえたもので御座います。
これらの部屋は母屋とは別棟になっていまして「曹司部屋」も「母屋」から離れたところにあり、 長男(家督相続できる者)以外、つまり、次男以下が母屋に入れてもらえず、離れたところで住んでいたので御座います。
ですから、食事時なんぞは長男は「母屋」で温かいご飯を食べる事が出来ましたが 次男以下は、「母屋」より離れた部屋で食する事となり、必然的に「冷めたご飯」を頂く事になります。
これより、転じて、長男以下の事を「冷や飯食い」と申すようになりました。
ちなみに、「冷や飯」を調べてみました。 「おそまつ君」−p1194中段に ひやめし [冷(や)飯] さめて冷たくなった飯 「---を食う[=冷遇を受ける]」
「しっかり君」-p2048中の下段に ひや-めし [冷飯] @冷えた飯 ・・・・・ 云々 [冷飯食] A江戸時代に、家督を相続しない次男以下のものを卑しめていう語。 ・・ 云々 [--を食う]A冷遇される。 ・・・・ 云々
では、次に「総領」(そうりょう)について調べてみましょう。
「おそまつ君」p808の上段に そうりょう [総領] 〔跡をつぐ者としての〕長男・長女。 ・・・・ ・・・・ 云々 「しっかり君」p1403の中の上段に そう-りょう [総領・惣領] @すべておさめること。 A家名を継ぐべき子。家督。嫡子。また転じて、長男または長女の称。 B・・・・・・・ ・・・・・・云々
そして、「部屋住み」では、@江戸時代、長男で、家督を相続する以前の身分。 A江戸時代、武家社会、次男以下で家督相続の出来ない身分。
と、書いている。 私は「部屋住み」と「長男」とはまるで違っていると思います。 それは、住む場所が違うのです。日頃の生活圏が違うのであります。 母屋と曹司部屋では、雲泥の差でありましょう。 この辞典の編者は、その事に気付くべきでしょう。 で、私は以下のように考えるのが本筋だと思います。 おさらいです。 「御曹司」(おんぞうし)は、長男以外、つまり次男や三男などの総称。 長男は、「総領」(そうりょう)ですから、「御総領」(おんそうりょう)と、呼ぶのが適切でありましょう。
「部屋住」(へやずみ)とは、次男以下で家督相続の出来ない身分の者の事。あるいは、長男でも、家督を相続する以前の身分の者の事。 「冷飯食い」とは、家督を相続しない次男以下のものを卑しめていう語。 と、言う事で私ごとき庶民の端くれの「ご子息」は御曹司とは呼ばれないので御座います。 また、「冷飯食い」なんぞと呼ばれる事ありますまい。 何故なら、ご飯が冷えるほど広い邸宅に住まう事も御座いませんから・・・・・ まっ、塾帰りにお腹がすいてコンビニに寄って冷蔵庫の冷たいおにぎりを買い、店員さんに「暖めますか?」と、聞かれて「いや、いいよ。俺、冷飯食いだから・・・」???って、・・・・・違うってんだよ。!!!・・・・・・・・ ・・・・・・・・・おそまつでした〜〜〜〜〜 長々とご精読ありがとうございました。 |
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